分散投資でリスクヘッジを行うべき理由と効果について

投資を行う際の格言に、「卵を1つのカゴに盛るな」というものがあります。
この格言には、投資を行う際には分散投資を行いましょうという意味があります。
卵を1つのカゴに入れたまま落としてしまうとすべての卵が割れてしまいますよね。そうならないためにも、卵を複数のカゴに入れておいて、ひとつのカゴを落としたとしてもすべてを失ってしまわないように備えておくべきだということです。
これを株式投資に置き換えると、「卵を1つのカゴに盛る=ひとつの株式に全財産をつぎ込んでしまう」ということです。その株式がダメになってしまったとき、すべての財産を失ってしまう危険性ががるため、そうならないように複数の投資を行いリスクヘッジをしましょうということになります。
こうした格言は昔からあるものですが、果たして本当なのでしょうか?
分散投資の有用性について考えていきましょう。
投資を行う際には分散投資をした方がいい理由とは?
株式投資を行う際、多くの人は「どの銘柄が上がりそうか」という議論をしがちです。たとえば、以前なら自動車メーカーのトヨタがいいか日産がいいかなどという議論が交わされていましたが、日産はカルロス・ゴーンの一件で株価が暴落。安全企業だと思われていた日産を一点買いしていた投資家はことごとく辛酸をなめる結果となりました。
これは、日産ほどの大企業でも何が起こるかわからないということを私たちに伝えてくれるよい教訓となりました。
そこから読み取れることは、「株価の動きは常に不確実なものなので、完璧に上がる株式を予測することは専業投資家でも難しい。よって、私たちは一つの株式を選び取って投資を行うべきではない」ということです。
どれほど名前が通っていて優秀な企業であったとしても、株価は些細なことで乱高下します。企業の業績が良くても株価が下がることもありますし、地震や台風といった避けようのない自然災害によって被害を受けることもあります。海外企業であれば、戦争やテロのような政治的事件が起きないとも限りません。
このような事柄から、ひとつの株式にほれ込んで一点集中してしまうと痛い目を見ることが往々にしてあるのです。
分散投資を行うことのすすめ
ひとつの株式に集中して投資を行わないとしたら、どのようにすればいいのでしょうか。
それが分散投資です。
株式投資を行う際には、1つの銘柄に絞らず、いくつかの株式に振り分けて投資することをお勧めします。そうして株式を振り分けて投資を行うことで、ひとつの株式が値下がりしてしまったとしても、ほかの株式でリカバリーを期待できるからです。
しかし、やみくもに分散投資をしてもかえって利を害してしまう可能性があります。
「どの株式をそれぞれいくらずつ買うのか?」という組み合わせのことを「ポートフォリオ」といいますが、このポートフォリオをしっかりと考えて株式分散の配分を考えなければなりません。
このポートフォリオさえしっかりしていれば、「ハイリスク・ハイリターン」と思われている株式投資も、「ローリスク・ハイリターン」に近づけていくことができるのです。
ポートフォリオの組み方とは?
ポートフォリオの組み方には、重要な要素が2つあります。
一つは、同じ動きをする資産同士を組み合わせてはいけないということ、もう一つは、株式だけでなく時間も分散することです。
「同じ動きをする資産同士を組み合わせてはいけない」というのは、例えば同じような株式ばかり保有してしまうということなどが挙げられます。一つの銘柄に集中していなくても、同じような株式をたくさん購入してしまってはあまり意味がありません。
金融資産であれば、株式と債券。実物資産であっても株式と不動産など、あらゆる投資を行うことで極限までリスクを減らすことができます。また、株式しか買いたくないという人であれば、国内株式と海外株式に分けるなどやり方は多種多様です。
「株式だけでなく時間も分散する」というのは、定時定額積立投資を利用するということです。
例えば毎月1万円で買えるだけの数量(口数)の投資信託を買っていくという手法ですね。こうすることで購入単価が平均化され、相場の下落時にはたくさんの口数が買えることになり、長期間積立投資をしていくことで暴落をチャンスに変えることができます。
分散投資を行う際の注意点とは?
しかし、分散投資にもいくつか注意点があります。
それは、いくら分散投資をしても、あまりにも損失額が大きすぎたり、多くの分散先でマイナスをたたき出せば損失を被る可能性があるということです。
理想的なポートフォリオに近づけば近づくほど、こうしたリスクを負う確率をどんどん減らすことができますが、自分で適切なポートフォリオを組むことは非常に難しいと言わざるを得ません。
そこで、おすすめなのがヘッジファンドです。
ヘッジファンドであれば、自分で株式を運用したりポートフォリオを組んだりすることもなく、プロが自分の代わりにすべてやってくれます。
もしあなたに時間と投資で勝てる自信があるのであれば止めませんが、そうでないのであればぜひともヘッジファンドを行うことをお勧めします。